
使わなくなった携帯電話をそのまま放置していませんか?
古いスマートフォンやガラケーには、連絡先・写真・メールなど膨大な個人情報が残されており、適切に処分しないと情報漏洩や悪用のリスクがあります。本記事では、携帯電話を安全に処分するための完全ガイドとして、データ消去の具体的手順からキャリアショップ・家電量販店・自治体回収など5つの処分方法、さらに個人情報を守るための追加対策まで徹底解説します。
携帯電話には金・銀・パラジウムなどの貴重なレアメタルが含まれており、適切にリサイクルすることで資源の有効活用と環境保護にも貢献できます。一方で、無料回収を謳う悪質業者による不正転売や情報抜き取りの被害も報告されているため、信頼できる処分方法を選ぶことが重要です。
この記事を読むことで、iPhoneとAndroidそれぞれのデータ完全消去方法、SIMカード・SDカードの正しい取り扱い、処分先ごとのメリット・デメリット、そして悪質業者を見極めるポイントまで、携帯電話処分に関するすべての知識が身につきます。大切な個人情報を守りながら、社会的にも正しい方法で携帯電話を処分しましょう。
⇒★携帯電話の処分方法6選はこちらからジャンプ
⇒■携帯電話買取のオススメ業者3選はこちらから
⇒▲携帯電話の修理業者3選はこちらへ
携帯電話を処分する前に知っておくべき基礎知識

使わなくなった携帯電話をそのまま放置していませんか。機種変更や解約後の古い携帯電話の処分方法について正しく理解しておかないと、個人情報の漏洩や思わぬトラブルに巻き込まれる可能性があります。この章では、携帯電話を安全に処分するために知っておくべき基礎知識について詳しく解説します。
携帯電話の処分が必要になるタイミング
携帯電話の処分が必要になるタイミングには、いくつかの典型的なパターンがあります。最も一般的なのは、新しい機種への買い替え時に古い端末が不要になるケースです。スマートフォンやガラケーを新機種に変更した際、これまで使っていた端末を手元に残したままにしている方は少なくありません。
次に多いのが、携帯電話が故障して使えなくなった場合です。画面が割れた、電源が入らなくなった、バッテリーが膨張したなど、物理的な不具合が発生した際には、修理するよりも新しい端末に買い替える方が経済的な場合もあります。このような故障した端末も、適切に処分する必要があります。
また、契約を解約したタイミングも処分を検討すべき時期です。キャリアを変更したり、通信サービス自体を利用しなくなったりした場合、以前の端末を保管し続ける理由はほとんどありません。
| 処分タイミング | 具体例 | 注意点 |
|---|---|---|
| 機種変更時 | 新しいスマートフォンへの買い替え、最新モデルへの乗り換え | データ移行後は速やかに処分を検討 |
| 故障時 | 画面割れ、電源が入らない、バッテリー膨張 | 故障していてもデータ抽出の可能性あり |
| 解約時 | キャリア変更、通信サービスの終了 | SIMカードの返却が必要な場合もある |
| 長期間未使用 | 引き出しやクローゼットに数年間放置 | バッテリーの劣化や個人情報保護の観点から処分推奨 |
さらに、引っ越しや大掃除のタイミングで、引き出しの奥に眠っていた古い携帯電話が見つかることもあります。何年も前の端末であっても、個人情報は残っているため、見つけたら適切に処分することをおすすめします。
処分方法を誤ると起こるリスク
携帯電話の処分方法を誤ると、さまざまなリスクが発生します。最も重大なのは、個人情報漏洩のリスクであり、適切な処分を怠ることで第三者にデータを抜き取られる可能性があることです。
家庭ゴミとして捨てることは発火につながる恐れがあり、消防法の観点からも危険です。携帯電話にはリチウムイオン電池が内蔵されており、ゴミ収集車のプレスや破砕処理の際に電池が破損すると、発火や爆発の原因となります。実際に、不適切な廃棄によるゴミ収集車や処理施設での火災事故が全国で発生しています。
また、端末が故障していても、知識があれば本体データを抜き取ることも可能であるため、画面が映らない、電源が入らないといった状態でも安心してはいけません。専門的な技術を持つ悪意ある第三者であれば、故障した端末からでもデータを復元できる可能性があります。
さらに、無許可の業者や怪しい回収業者に携帯電話を渡してしまうと、データが適切に消去されずに転売されたり、不正に利用されたりするリスクもあります。街中で見かける「無料回収」を謳う業者の中には、適切な許可を持たない違法業者も存在するため、注意が必要です。
環境面でのリスクも無視できません。携帯電話には金、銀、銅、レアメタルなどの貴重な資源が含まれています。適切にリサイクルされなければ、これらの有限な資源が無駄になってしまいます。日本では小型家電リサイクル法により、携帯電話のリサイクルが推進されていますが、不適切な処分によってリサイクルの機会が失われることは、社会的な損失といえます。
| リスクの種類 | 具体的な危険性 | 影響範囲 |
|---|---|---|
| 個人情報漏洩 | 連絡先、写真、SNSアカウント、クレジットカード情報の流出 | 本人だけでなく家族や友人にも被害が及ぶ |
| 発火・爆発 | リチウムイオン電池の破損による火災事故 | ゴミ収集車や処理施設での火災発生 |
| 悪質業者の被害 | データの不正利用、転売、高額請求 | 金銭的被害や二次的な犯罪被害 |
| 環境破壊 | 有害物質の流出、資源の浪費 | 土壌汚染、水質汚染、資源枯渇 |
個人情報漏洩の危険性
携帯電話には膨大な個人情報が記録されています。携帯電話に入っているのは、お客さま自身の個人情報だけではありません。お客さまとつながっている、たくさんの人の情報も入っています。この点を十分に理解しておく必要があります。
具体的には、電話帳に登録されている家族、友人、知人、仕事関係者の氏名や電話番号、メールアドレスなどの連絡先情報があります。さらに、撮影した写真や動画には、顔や場所、日時などの情報が含まれており、これらから生活パターンや人間関係が推測される可能性があります。
SNSアカウントの乗っ取りや個人・企業情報の流出などが社会的な問題になっていますが、その原因のひとつであるのがスマホからの情報漏洩です。携帯電話に保存されているSNSのログイン情報やアプリの認証情報が漏洩すると、アカウントの不正利用や乗っ取り被害に遭う危険性があります。
特に注意が必要なのは、金融関連の情報です。モバイルバンキングのアプリ、クレジットカード情報、電子マネーの残高、ネットショッピングのアカウント情報など、金銭に直結する情報が多数保存されています。これらが悪意ある第三者の手に渡れば、不正な引き出しや購入が行われ、金銭的な被害を受ける可能性があります。
さらに、位置情報の履歴からは自宅や職場の場所が特定され、メールやメッセージの内容からはプライベートな情報が明らかになります。健康管理アプリのデータ、スケジュールアプリの予定、検索履歴なども、個人のライフスタイルや思考を推測する材料となります。
| 情報の種類 | 具体的な内容 | 漏洩時のリスク |
|---|---|---|
| 連絡先情報 | 電話帳、メールアドレス、SNSの友達リスト | なりすまし詐欺、スパムメール、人間関係の暴露 |
| 金融情報 | 銀行アプリ、クレジットカード情報、電子マネー | 不正送金、不正購入、金銭的被害 |
| アカウント情報 | SNS、メール、各種Webサービスのログイン情報 | アカウント乗っ取り、個人情報の拡散 |
| プライベート情報 | 写真、動画、メッセージ履歴、位置情報 | プライバシー侵害、ストーカー被害、脅迫 |
| 生体認証情報 | 指紋、顔認証データ | なりすまし、他デバイスへの不正アクセス |
また、不適切な方法で処分すると、以前に記録された個人情報やクレジットカード情報が他人に知られてしまう危険性や他人に迷惑をかけてしまうことがあります。自分だけでなく、電話帳に登録されている他人の個人情報も漏洩してしまうため、その責任は重大です。
重要なのは、単にデータを削除しただけでは完全に消去されたことにはならないという点です。携帯電話のストレージから削除したファイルは、見た目上は消えていても、実際にはデータの痕跡が残っており、専用のソフトウェアを使えば復元できる場合があります。そのため、処分前には必ず端末の初期化(工場出荷状態へのリセット)を行い、データを完全に消去することが不可欠です。
個人情報保護法の観点からも、自分の個人情報を適切に管理する責任があります。携帯電話を処分する際には、データの完全消去、SIMカードやSDカードの取り外し、信頼できる回収方法の選択など、複数の対策を組み合わせて、個人情報漏洩のリスクを最小限に抑えることが重要です。
個人情報保護のための追加対策

携帯電話のデータ消去は初期化だけでは不十分な場合があります。端末を処分する際には、初期化に加えて追加の保護対策を講じることで、個人情報漏洩のリスクをさらに低減できます。この章では、より確実に個人情報を守るための具体的な追加対策について詳しく解説します。
物理的な破壊の必要性
初期化によるデータ消去だけでは、専門的な知識を持つ第三者によってデータが復元される可能性があります。そのため、特に重要な個人情報が含まれている端末や、確実にデータを消去したい場合には物理的な破壊が有効な手段となります。
物理的破壊のメリット
物理的な破壊を行うことで、データの記憶媒体そのものが物理的に損傷するため、データ復元が極めて困難になります。この方法は、初期化によるソフトウェア的なデータ消去と異なり、ハードウェアレベルでデータにアクセスできなくする点が大きな特徴です。
キャリアショップでの破砕サービス
ドコモやソフトバンクなどの大手キャリアショップでは、持ち込んだ携帯電話をその場で専用工具を使って物理的に破砕するサービスを提供しています。目の前で端末に穴を開けたり破砕したりすることで、個人情報の悪用を確実に防ぐことができます。この破砕処理は通常無料で行われており、データ消去に不安を感じる方には特におすすめです。
自分で物理的に破壊する方法
故障して動かない携帯電話の場合、自分でハンマーなどを使って端末を破壊することも一つの方法です。ただし、作業時には怪我をしないよう十分注意し、破片が飛び散らないよう保護メガネや手袋を着用してください。また、リチウムイオン電池が内蔵されている端末の場合、変形や破損により発火する危険性があるため、電池を取り外してから慎重に作業を行う必要があります。
| 破壊方法 | 安全性 | 確実性 | 費用 | おすすめ度 |
|---|---|---|---|---|
| キャリアショップでの破砕 | 高い | 非常に高い | 無料 | ★★★★★ |
| 専門業者による破壊 | 高い | 非常に高い | 有料(数千円程度) | ★★★★☆ |
| 自分で物理的に破壊 | 低い(発火リスクあり) | 中程度 | 無料 | ★★☆☆☆ |
確実なデータ消去ソフトの活用
初期化だけでは完全にデータを消去できないケースがあるため、データ消去専用のソフトウェアを使用することで、より確実にデータを上書き消去することができます。これらのソフトウェアは、データ領域に無意味なデータを複数回上書きすることで、データ復元ソフトによる復旧を防ぎます。
データ消去ソフトの仕組み
データ消去ソフトは、端末のストレージ全体に対してランダムなデータを何度も上書きすることで、元のデータを物理的に消去します。一般的には、米国国防総省の基準であるDoD 5220.22-M方式や、より高度なグートマン方式などの消去アルゴリズムが使用されます。これにより、復元ソフトを使っても元のデータを読み取ることができなくなります。
スマートフォン向けデータ消去アプリ
iPhoneやAndroid端末向けには、データ消去を専門とするアプリも存在します。ただし、iOS端末の場合は「すべてのコンテンツと設定を消去」機能が暗号化されたデータを消去する仕組みになっているため、標準機能でも十分に安全です。Android端末の場合は、端末の暗号化機能を有効にしてから初期化を行うことで、データ復元のリスクを大幅に低減できます。
専門業者によるデータ消去サービス
リサイクル業者や専門の処分業者の中には、有料でデータ消去サービスを提供しているところもあります。費用は1台あたり3,000円程度が相場で、環境省・経済産業省から認定を受けた工場でデータ消去作業が行われるため、セキュリティ面でも安心です。自分でデータ消去を行うのが不安な方や、確実性を重視する方には、このようなプロのサービスを活用することをおすすめします。
データ消去時の注意点
データ消去ソフトやサービスを利用する前には、必ず重要なデータのバックアップを取っておきましょう。一度データ消去を実行すると、データの復元は不可能になります。また、データ消去には時間がかかる場合があるため、時間に余裕を持って作業を行うようにしてください。
処分証明書の取得
企業や組織で業務用の携帯電話を処分する場合、あるいは個人でも確実な処分の証明が必要な場合には、処分証明書を発行してもらうことで、適切に処分されたことを証明できます。この証明書は、情報漏洩対策の実施記録としても活用できます。
処分証明書とは
処分証明書は、携帯電話が適切な方法でリサイクルまたは廃棄されたことを証明する書類です。証明書には通常、処分日時、端末の識別情報(型番やIMEI番号など)、処分方法、処分を行った業者名などが記載されます。特に法人や官公庁では、情報管理規程に基づいて処分証明書の取得が義務付けられている場合があります。
処分証明書を発行してくれる業者
環境省・経済産業省から認定を受けたリサイクル業者や、プライバシーマーク取得事業者などの専門業者が処分証明書を発行しています。キャリアショップでは通常発行されませんが、一部のリサイクル業者では無料または有料で証明書を発行してくれます。業者を選ぶ際には、事前に証明書発行の可否と費用を確認しましょう。
処分証明書が必要なケース
法人での機器管理、機密情報を扱う業務で使用していた端末の処分、コンプライアンス遵守のための記録保持、内部監査や外部監査への対応など、組織的な情報管理が求められる場面で処分証明書が必要になります。個人の場合でも、高度な個人情報保護を求める方や、処分の記録を残しておきたい方は証明書の取得を検討すると良いでしょう。
処分証明書の保管方法
取得した処分証明書は、情報管理の記録として適切に保管する必要があります。法人の場合は、情報セキュリティポリシーや文書管理規程に基づいて保管期間を定め、必要に応じて監査時に提示できるようにしておきましょう。電子データとして保管する場合は、PDF化してバックアップを取っておくことをおすすめします。
| 対策方法 | セキュリティレベル | 費用 | 適している状況 |
|---|---|---|---|
| 物理的破壊 | 最高 | 無料〜数千円 | 機密情報を扱っていた端末、確実性を最優先する場合 |
| データ消去ソフト | 高い | 無料〜3,000円程度 | 買取や譲渡を検討している端末、動作する端末 |
| 処分証明書の取得 | 高い(記録として) | 無料〜5,000円程度 | 法人利用、コンプライアンス遵守が必要な場合 |
これらの追加対策を組み合わせることで、携帯電話の処分時における個人情報漏洩のリスクを最小限に抑えることができます。自分の状況や端末の用途に応じて、適切な対策を選択しましょう。
携帯電話の処分はどうするの?処分方法6選

使わなくなった携帯電話を処分する方法は複数あります。それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況に合わせて最適な処分方法を選びましょう。ここでは代表的な6つの処分方法について、費用や手順、注意点を詳しく解説します。
- ・自治体の小型家電回収ボックス
- ・大手キャリアショップでの下取りサービス
- ・家電量販店での回収サービス
- ・知り合いへの譲渡
- ・リサイクル業者への依頼
- ・買取サービスの活用
自治体の小型家電回収ボックス

各自治体では小型家電リサイクル法に基づき、携帯電話やスマホをはじめとした小型家電の回収を実施しています。回収ボックスは公共施設や学校、家電量販店やスーパーなどに設置されていることが多く、24時間いつでも投函できる場所も多数あります。
自治体の回収ボックスは完全無料で利用でき、手続きも不要なため、最も手軽な処分方法です。市役所、区役所、図書館、コミュニティセンター、駅構内、ショッピングセンターなど身近な場所に設置されているため、日常生活の中で気軽に利用できます。
回収された小型家電は認定事業者へ引き渡され、厳重に管理されたのち、確実に再資源化されます。環境保護の観点からも推奨される処分方法といえるでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用 | 完全無料 |
| 設置場所 | 市役所・区役所、公共施設、図書館、駅、家電量販店、スーパーなど |
| 利用時間 | 施設の開館時間内(一部24時間対応) |
| 回収対象 | 投入口のサイズに入る小型家電(概ね15cm×30cm程度) |
| データ消去 | 必ず事前に自分で完全消去すること |
ただし、回収ボックスを利用する際は必ず事前にデータを完全消去しておくことが重要です。一度投函すると取り出しができないため、データ消去やSIMカード・SDカードの抜き取りを忘れないよう注意してください。また、自治体によっては回収ボックスを設置していない場合もあるため、お住まいの地域の自治体ホームページで設置場所を事前に確認しましょう。
各自治体による不用品回収のメリット・デメリット
各自治体による不用品回収のメリット・デメリットについて解説します。
メリット
基本的に無料で利用できるのがメリットです。盗難被害に遭ってしまうことを除けば、安心して処分してもらうことができます。
近所に小型家電ボックスがある場合には、すぐに投函しに行けるのも便利なところです。
デメリット
小型家電ボックスに集められたものは、業者の手によって解体・分別処理されますが、その段階に行き着くまでに盗難などが絶対に起こらないとは言えません。
簡単に処分できるのが、最大のメリットではありますが、逆を言えば投函したなどの記録が残るわけでもなく、小型家電回収ボックスに入っていた小型家電をすべて業者が処理したかどうかを後から確認することもできません。
スマホは初期化をしていても、物理的に端末が壊れていなければデータが復元されてしまう可能性もゼロではありません。確実に処分されるまでは、可能性は低いとはいえ情報が漏洩してしまうリスクがあることがデメリットとなります。
以上のメリット・デメリットを踏まえて注意することがあります。
携帯電話を小型家電ボックスに入れる前の注意点
- 1:携帯電話に入っているデータを悪用されるリスクに備えて、必ずスマホを初期化してデータを消してから小型家電ボックスにいれること。

- 2:必要なデータは必ずバックアップを取り、SIMカードやSDカードなどは取り外し、必要があればSIMカードは携帯キャリアに返却するようにしましょう。

- 3:SIMカードを返却する必要がない場合は、そのまま捨てると内部に残っている電話番号などの情報が悪用・漏洩する恐れがあります。
その為、ハサミなどで切り刻み読み取り不可能な状態にしてから処分しましょう。 
大手キャリアショップでの携帯下取りサービス
ドコモ、au、ソフトバンクなどの携帯電話会社のショップでは、ブランドやメーカーを問わず使用済みのガラケーやスマホを無料で回収しています。契約していたキャリア以外の携帯電話でも受け付けてくれるため、どのキャリアのショップに持ち込んでも問題ありません。
キャリアショップでの回収は最も安全性が高い処分方法として知られています。ガラケーをショップに持ち込むと、その場で物理破壊をしてくれるところもあるため、個人情報漏洩の心配がほとんどありません。回収した携帯電話は各店舗で契約している認定事業者へと引き渡され、適正処理されます。
回収後は、パーツごとに分解され、液晶パネルなどの再利用可能なパーツはリサイクルへ回され、内部の細かいパーツはさらに細かく破砕し、金属を取り出して自動車や家電製品の電子部品に再利用される仕組みとなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用 | 無料 |
| 回収対象 | 全メーカー・全キャリアの携帯電話、充電器、バッテリー、PHSなどの付属品 |
| 所要時間 | 店舗の混雑状況により変動(予約推奨) |
| データ消去 | 事前に自分で行うことが推奨されるが、店舗によっては対応可能 |
| 物理破壊 | ガラケーは対応可、スマホは内蔵バッテリーのため不可 |
キャリアショップでの回収は営業時間内に来店する必要があり、混雑時には待ち時間が発生することがデメリットです。しかし、確実に適正処理される安心感と物理破壊サービスの利用可能性を考えると、最もおすすめできる処分方法といえます。
初期化に関しては、その場でおこなうことができれば問題ありませんが、その他の事項に当てはまる場合は下取りサービスの利用は不可ですので、各キャリアショップが提供している「無料の引き取りサービス」を利用するといいでしょう。こちらのサービスであれば、データ消去なども一緒におこなってくれるので、非常に安心です。
各キャリアショップにおける対応
| docomo | 破砕処理を希望すれば、その場でケータイパンチという専用器具で携帯電話に穴をあけて、物理的に使えないようにしてくれます。 |
|---|---|
| au | 工場出荷状態に戻すデータのオールリセットを、スタッフに頼めば、引き受けてくれるます。 |
| ソフトバンク | 回収に際してポイントプレゼントなどキャンペーンをおこなっていることがあります。 |
回収の手順に関しては、各キャリアショップにてご確認ください。
⇒携帯電話の回収に関するよくあるお問い合わせ | docomo
家電量販店での回収サービスで処分
家電量販店では、小型家電リサイクル法に基づいて携帯電話を含む小型家電の回収を原則無料で行っています。ヨドバシカメラ、ビックカメラ、ヤマダデンキ、ケーズデンキ、エディオンなど主要な家電量販店のほとんどで回収サービスを実施しています。
家電量販店での回収の大きなメリットは、携帯電話の買い替え時だけでなく、処分のみを目的とした持ち込みにも対応してくれる点です。また、一部店舗では粉砕処理まで行ってくれるため、セキュリティ面でも安心できます。
さらに、携帯電話以外の小型家電も同時に回収してもらえるため、古いデジタルカメラやゲーム機、音楽プレーヤーなどもまとめて処分したい場合に便利です。買い物のついでに気軽に立ち寄れる利便性も大きな魅力といえます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用 | 店頭持ち込み:無料 宅配回収:1,500円~2,500円程度 |
| 回収対象 | 携帯電話本体、その他小型家電 |
| 営業時間 | 店舗により異なるが、比較的長時間営業 |
| データ消去 | 基本的に自分で事前に行う必要あり |
| その他サービス | 一部店舗で粉砕処理サービスあり |
注意点として、データ消去は基本的に自分で行う必要があります。また、宅配回収サービスを利用する場合は別途費用がかかるため、店頭への直接持ち込みが推奨されます。各家電量販店によって回収条件が異なる場合があるため、事前に店舗に確認しておくと安心です。
携帯電話を知り合いへの譲渡
携帯電話の処分方法に関して、特にこだわりがない方は、仲の良い知り合いに譲ってしまうというのも、1つの方法かもしれません。お子さんがいる家庭であれば、なおさら喜ばれることでしょう。
リサイクル業者への依頼
リサイクル業者に携帯電話の回収を依頼する方法もあります。環境省・経済産業省から認定を受けている事業者であれば、適切に回収・処分してもらうことができ、安心して任せられます。
リサイクル業者の最大のメリットは、携帯電話以外の不用品も同時にまとめて回収してもらえる点です。引っ越しや大掃除、オフィスの移転などで大量の電子機器や家具・家電を処分したい場合に特に便利です。出張回収サービスを提供している業者も多く、自宅まで引き取りに来てもらえるため、重い荷物を運ぶ手間が省けます。
業者によっては無料で回収してくれるところもありますが、出張費や処分費用がかかる場合もあるため、事前に料金体系を確認することが重要です。複数の業者から見積もりを取って比較検討するとよいでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 費用 | 無料~数千円(業者や回収量により変動) |
| 回収方法 | 店頭持ち込み、出張回収、宅配回収 |
| 回収対象 | 携帯電話、小型家電、家具、家電など幅広く対応 |
| 対応スピード | 即日対応可能な業者も多数 |
| データ消去 | 基本的に自分で事前に行う(一部業者はサービス提供) |
注意点として、必ず許可を得た正規の業者に依頼することが重要です。無許可の違法業者に依頼すると、不法投棄や高額請求といったトラブルに巻き込まれるリスクがあります。「一般廃棄物収集運搬業許可」や「古物商許可」を持っている業者かどうかを確認しましょう。また、データ消去は業者任せにせず、必ず自分で事前に行っておくことが安全です。
- 不用品回収くまのての料金プランは、業界最安値の料金設定で、不要になった物が多ければ多いほどお得になる定額プランを提供いたしております。さらに、買取できる物があった場合、表示価格から更にお値引になります!
買取サービスの活用
比較的新しい機種や状態の良い携帯電話であれば、買取サービスを利用することで処分費用をかけずに現金化できます。中古スマホ専門の買取店、総合リサイクルショップ、フリマアプリ・オークションサイトなど、さまざまな買取方法があります。
買取サービスの最大のメリットは、処分費用がかからないだけでなく収入を得られる点です。人気機種や発売から日が浅いモデル、傷や汚れの少ない美品であれば、数千円から数万円の買取価格がつくこともあります。また、壊れている携帯電話でも、パーツ取りや修理用として買い取ってくれる業者もあります。
買取方法には主に以下の3つがあります。
| 買取方法 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 中古買取専門店 | 携帯電話に詳しい専門スタッフが査定 | 適正価格での買取、即日現金化、店舗によっては出張買取あり | 状態が悪いと査定額が大幅に下がる、店舗まで足を運ぶ必要がある場合も |
| リサイクルショップ | 状態が悪くても買取可能な場合が多い | 買取拒否されにくい、付属品があると査定アップ | 専門知識がないため査定額が安くなる傾向 |
| フリマアプリ・オークション | 自分で価格を設定して出品 | 高値で売れる可能性、自宅で完結 | 必ず売れるとは限らない、梱包・発送の手間、トラブルリスク |
買取サービスを利用する際は、必ず事前にデータを完全に初期化し、SIMカードとSDカードを抜いておきましょう。また、付属品(箱、充電器、イヤホン、説明書など)が揃っていると査定額がアップする傾向にあります。
買取専門店を利用する場合、身分証明書の提示が必要になるため、運転免許証やマイナンバーカードなどを忘れずに持参してください。フリマアプリやオークションサイトを利用する場合は、商品説明に機種名、キャリア、容量、色、傷や汚れの状態、動作確認結果などを詳細に記載することで、トラブルを防ぎ、売却率を高めることができます。
なお、ネットワーク利用制限がかかっている端末や、アクティベーションロックが解除できていない端末は買取不可となる場合が多いため、事前に確認しておきましょう。
携帯電話の売却時に高価買取になる条件とは?

買取専門店での買取の場合、どんな製品でも買取をしてくれるというわけではありません。
必ず、下記の条件に当てはまっている必要があります。
- ・人気メーカーの携帯電話
- ・付属品がすべて揃っている
- ・大きな汚れや傷がない
- ・故障していない
人気メーカーの携帯電話
買取してもらいたい携帯電話が人気メーカーの製品ならば、買取確率は上がり、さらに高価買取に確率もアップします。
中古販売されている携帯電話のほとんどは、人気メーカーの機種となっています。なかでもApple製品に関しては、どんなに古くても多少傷があっても、ある程度の査定金額がつきます。
付属品がすべて揃っている
携帯電話本体だけではなく、充電ケーブルやアダプター、取扱説明書や箱などの付属品がすべて揃っている場合は、高価買取になる可能性が十分にあります。
本体のみでも買取はおこなってくれますが、場合によっては付属品がないと買取不可となることもあります。
大きな汚れや傷がない
汚れや傷はないに越したことはありませんが、多少であれば問題ありません。
しかし、あまりにも傷や汚れが大きいと買取不可になる可能性があります。特に、液晶画面の傷や汚れには要注意です。
故障していない
当たり前と思うかもしれませんが、故障しておらず、しっかりと電源が入るというのは買取の大前提です。中古品となるのでなおさら、不具合等があると買取は厳しいものになります。
スマホの修理業者には、「正規店」と「非正規店」2種類があります。
携帯電話買取のオススメ業者3選
nojimaスマホ買取

ノジマのスマホ買取は、高価買取の実現、最短翌日集荷のスピード対応、東証プライム上場企業による安心運営、箱なしや旧機種にも対応する柔軟性など、利便性と信頼性を兼ね備えたサービスに力を入れています。詳しくは下記情報をご覧ください。
nojimaスマホ買取の特徴
- ・東証プライム上場の信頼運営
(ノジマは長年の家電量販店運営実績があり、スマホ買取サービスもその信頼性のもと提供されています。) - ・宅配&店頭の買取対応
(宅配買取では、申し込みから集荷、査定、振込まで自宅で完結。梱包不要&最短翌日集荷も可能です。 店頭買取も選べ、対面で査定したい方にも対応しています。) - ・高価買取&価格変動少なめ
(市場価格を毎日モニタリングし、他社水準以上の査定を目指しているとの案内があります。キャリア下取りより高く売れる可能性も。) - ・手数料・送料・キャンセル料無料
(宅配買取では「送料・梱包材・返送料」などユーザー負担が原則ゼロ。納得できなければキャンセルも可能です。) - ・安全なデータ消去対応
(スマホ査定後、個人情報を守るために「Blancco(ブランコ)」というデータ消去ソフトを使用し、セキュリティ管理を徹底しています。)
注意点・利用前のチェック
- ・スマホの状態(バッテリー劣化・水濡れ・ネットワーク制限端末など)は査定額や買取可否に影響します。
- ・店頭買取では支払いがポイント還元の場合があるため「現金化」目的の場合、宅配買取の方が向いているという口コミ情報あり
- ・査定・入金まで数日かかるケースもあり、即日現金化を重視する方にはややタイムラグが気になる可能性がある。
買取方法や送料一覧
| 買取対象 | スマホ・ガラケー全般 |
|---|---|
| 買取方法 | 宅配・集荷・店舗 |
| 宅配キット | ○(無料) |
| 返送料 | 無料 |
⇒ここをタップ【ノジマのスマホ買取】の申し込みはこちら
![]()
Wappy(ワッピー)

不要になったスマホ、どうせなら「高く」「手軽に」売りたいと思いませんか?ワッピーは、iPhoneをはじめスマホ買取に特化したオンライン専門サービスです。
送料・査定料・キャンセル料すべて無料で、分割支払い中でも、画面割れやキズありでも買取対象。事前見積もりから簡単な宅配手続き、査定・振込までをスマホだけで完結できます。公式サイトで公開されているように、“店頭下取りよりも高く売れる”可能性が大きく、まとめ売りキャンペーンや即日入金対応も注目です。
売却をご検討中なら、まずは簡易査定から始めましょう。
- ・壊れていても買取可能な柔軟な対応
(画面割れ・ボロボロの端末も買い取ると明記しており、「画面が割れてるiPhoneだけど…」「分割支払い中だけど…」といった不安を抱えるユーザーにも対応。) - ・即日入金・送料無料サービス
(査定後、商品到着から最短で即日入金の可能性があり、さらに発送時の送料を同社が負担してくれるため利用者のハードルが低いです。) - ・高価買取を目指す価格設定
(「正規店の下取りよりも高く買い取る」という方針を打ち出しており、実例としてiPhone 6sの買取価格比較が掲載されています。) - ・複数台まとめ売り・キャンセル料無料
(2台以上の申し込みで1台につき買取価格アップのキャンペーンや、査定後に価格に納得できなければキャンセル料なしという安心の仕組みも特徴です。)
- 1.WEBサイトの「無料簡易査定」フォームに機種情報を入力。
- 2.了承後、端末を郵送(集荷手配または自分で発送)して送付。
- 3.到着後、本査定を実施。査定結果を確認し、納得すれば買取成立。
- 4.買取金額を指定口座に振り込み。最短で「到着当日~即日入金」対応。
- 送料:無料(発送時の送料はワッピー負担)。ユーザー負担ゼロで発送可能。
- 返送料(キャンセル時)も無料。査定結果に納得できずキャンセルする場合、返送費用が発生しません。
- まとめ売りキャンペーンあり:2台以上の申し込みで1台あたり追加UPの特典あり。
⇒ここをタップ使わなくなったiPhoneを高価買取【Wappy iPhone買取】
![]()
ネットオフ

引用:ネットオフ公式サイト
買取方法や送料一覧
| 買取対象 | スマホ・ガラケー全般 |
|---|---|
| 買取方法 | 宅配・店頭 |
| 宅配キット | ○(無料) |
| 返送料 | 無料 |
ネットオフでは専門のバイヤーの方が査定してくれる為、状態がいいものは高額買取してくれることがあります。毎月買取実績も100万点以上と、口コミでも高評の買取業者です。
宅配買取が初めてで不安な方にはオススメの業者となります。また、ネットオフも送料や、キャンセルする場合の返送料が無料です。
携帯電話のオススメ修理業者3選
携帯電話を修理するなら、修理費用や即日修理など、対応方法の柔軟性を重視するなら非正規店がオススメです。非正規店が良い理由として、非正規店スマホ修理業者なら、最短で即日の修理可能な点です。また、データも保護しつつ修理してくれる為、修理が完了したらそのまま使用可能です。
持込だけではなく、宅配や訪問の修理も行っている業者もあるため、近くに修理店舗がなくても気軽に利用できます。
携帯電話の修理業者を選ぶ際は、対応機種や実店舗の有無、登録修理業者であるかないかなどを基準に比較してみましょう。そして、携帯電話のオススメ修理業者3選を紹介いたします。
iPhone修理 アイサポ
iPhone・iPad・Android端末の画面割れ、バッテリー劣化、水没などトラブルに迅速対応。全国300店舗以上と宅配修理サービスを展開するアイサポは「最短30分修理」や「往復送料無料」による利便性を提供しています。
専用フォームで無料見積もりを即日受け付け、Web予約・電話・チャットの3通りで相談可能。さらに6カ月の長期保証付きで、互換部品の品質管理や技術者教育にも力を入れており、メーカー保証外の修理にも安心して依頼できます。
端末トラブル時の頼れるパートナーとしておすすめの携帯修理サービスです。
世田谷の店舗
二子玉川ライズSC店・千歳船橋店・千歳烏山店・喜多見駅前店
スマホ修理王

引用:スマホ修理王公式サイト
パソコンやスマホの修理を行っている業者です。業界最安・最速・最高品質に挑戦しており、全国に48店舗を展開しています。
メーカーでの修理が不可能なスマホの修理にも対応しており、症状によっては最短で即日の修理も可能となっております。
郵送修理も可能ですが、持ち込み修理の場合は平均30分での対応を行っているため、近くに店舗がある方や早く修理したい方には大変オススメできる修理業者です。
関東の店舗
渋谷店・上野御徒町店・秋葉原店・池袋店・北千住店
店舗一覧:https://flash-agt.com/shoplist/
スマホ修理工房

引用:スマホ修理工房公式サイト
パソコンスマホ・アップルウォッチ・パソコンなどの幅広い機種の修理に対応しており、スマホに関わらずゲーム機なども対応しています。
修理台数の累計は10万台以上を超える業者で、症状によっては最短で即日の修理もおこなっています。
郵送修理も受けつけておりますが、近くに店舗がある方や早く修理したい方にはオススメできる修理業者です。
関東の店舗
池袋パルコ本店・渋谷店・新宿店・新宿PePe店・東京ドームシティラクーア店・上野店・北千住マルイ店・神田店・大井町店・グランデュオ蒲田店・マルイ錦糸店・葛西店・王子店・江古田店・荻窪店タウンセブン店・中野ブロードウェイ店・東武練馬店・大泉学園店・自由が丘店
携帯電話リサイクルの社会的意義

使用済みの携帯電話を適切にリサイクルすることは、単なるゴミの削減だけでなく、資源の有効活用や環境保護、さらには社会全体の持続可能性に大きく貢献する重要な取り組みです。ここでは、携帯電話リサイクルが持つ社会的意義について詳しく解説します。
都市鉱山としての価値
使用済みとなった携帯電話には金・銀・銅やレアメタル等の多くの有用な資源が含まれており、「都市鉱山」と呼ばれています。この概念は1980年代に提唱されたもので、廃棄される家電製品などの中に眠る貴重な金属資源を鉱山に見立てたものです。
日本に眠る都市鉱山には、世界の天然鉱山の埋蔵量の一割を超える金属が多数存在しており、一部の金属では日本が世界最大の資源国になれると言われています。日本は天然資源に乏しい国ですが、各家庭に退蔵されている使用済み携帯電話を回収し、適切にリサイクルすることで、資源枯渇問題の解決策として大きな可能性を秘めているのです。
日本では年間65万トンの小型家電が使われなくなっていますが、その中には844億円分もの貴重な金属が含まれています。しかし、令和2年9月の一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会の発表によると、リサイクルのための端末の回収率は17%と非常に低い状態となっています。この低い回収率を改善することが、都市鉱山の価値を最大限に活かすための重要な課題です。
携帯電話1台あたりの金属含有量は少量でも、大量に回収することで経済的にも採算が取れる資源となります。地中から新たに採掘するよりも、都市鉱山から回収する方がコスト面で有利な場合も多く、使用済み携帯電話は眠れる資源の宝庫といえるのです。
| 資源の種類 | 携帯電話での用途 | 日本の埋蔵状況 |
|---|---|---|
| 金・銀・銅 | 基板の配線、接点部品 | 世界有数の埋蔵量 |
| レアメタル(コバルト、ニッケル等) | バッテリー、電子部品 | 世界埋蔵量の一割超を保有 |
| レアメタル(パラジウム等) | コンデンサ、センサー | 製品内蔵量が鉱山埋蔵量を上回る可能性 |
レアメタルの回収と再利用
レアメタルと呼ばれる希少な金属は、スマホやパソコン内部に使用されており、基板や電池、液晶画面の部品に欠かせない素材です。これらのレアメタルは、採掘できる量が少なく、産出国も限られているため、将来的な資源枯渇が懸念されている貴重な資源です。
携帯電話に含まれる主なレアメタルには、コバルト、ニッケル、パラジウム、タンタル、ネオジム、テルルなどがあります。これらは現代のエレクトロニクス製品の製造に不可欠な素材であり、その需要は年々増加しています。特に、リチウムイオンバッテリーに使用されるコバルトやリチウムは、スマートフォンだけでなく電気自動車の普及に伴い、需要が急速に拡大しています。
回収された携帯電話は分解され、バッテリーや画面、基板などに分けられ、金、銀、銅のような貴金属や、リチウム、コバルトなどのレアメタルが抽出されます。抽出されたレアメタルは、新たな電子機器の製造や他の産業分野での原材料として再利用されます。このリサイクルプロセスにより、限りある資源を循環させ、持続可能な社会の実現に貢献することができます。
レアメタルのリサイクルには高度な技術が必要であり、化学的処理や専門設備が求められますが、技術の進歩により効率的な回収方法が開発されつつあります。ただし、現在の回収技術では、すべてのレアメタルを100%回収することは難しく、回収率の向上が今後の課題となっています。
| レアメタル | 携帯電話での主な使用箇所 | リサイクルの重要性 |
|---|---|---|
| コバルト | リチウムイオンバッテリー | 産出国が限定的、将来の枯渇リスク |
| パラジウム | コンデンサ、多層セラミック部品 | 希少性が高く価格変動が大きい |
| タンタル | コンデンサ | 紛争鉱物問題への対応 |
| ネオジム | 振動モーター、スピーカー | 数十年以内の枯渇が懸念される |
| リチウム | バッテリー | 電気自動車普及で需要急増 |
環境保護への貢献
携帯電話のリサイクルは、環境保護の観点からも極めて重要な意義を持っています。リサイクルプロセスは、資源の有効活用はもちろん、環境負荷の低減にも大きく寄与します。
まず、レアメタルの採掘には大規模な自然環境の破壊が伴います。山を削る露天採掘や酸を使った抽出方法は、森林伐採、土壌汚染、水質汚染などの深刻な環境問題を引き起こします。また、採掘地域の住民の生活環境にも悪影響を及ぼすことが指摘されています。リサイクルを推進することで、新たな採掘の必要性を減らし、こうした環境破壊を抑制できます。
さらに、携帯電話を不適切に廃棄すると、含まれる有害物質が土壌や地下水を汚染する可能性があります。リチウムイオンバッテリーには可燃性の物質が含まれており、不適切な処理により火災や爆発の危険性もあります。国や地方自治体も、都市鉱山の推進に取り組んでおり、日本ではスマホや携帯電話の回収のために小型家電リサイクル法が制定されています。この法律により、適切な回収・処理の仕組みが整備され、環境への悪影響を防いでいます。
また、リサイクルによるCO2排出量の削減効果も見逃せません。新たに鉱石から金属を精錬するプロセスには、大量のエネルギーが必要で、多くの温室効果ガスが排出されます。リサイクル由来の金属を使用することで、製造時のエネルギー消費を大幅に削減し、地球温暖化の防止にも貢献することができます。
個人や企業が都市鉱山活用に取り組むことで、環境問題の解決や資源の有効活用、経済効果の創出につながるだけでなく、地球規模での持続可能な社会の実現にも寄与できるのです。一人ひとりが使用済み携帯電話を適切にリサイクルに出すことが、循環型社会の実現と次世代への責任を果たすことにつながります。
| 環境保護の側面 | リサイクルによる効果 |
|---|---|
| 天然資源の保護 | 新規採掘の減少により自然環境の破壊を抑制 |
| 環境汚染の防止 | 不適切な廃棄による土壌・水質汚染を防止 |
| CO2排出量の削減 | 精錬プロセスのエネルギー消費を削減し温暖化防止 |
| 循環型社会の実現 | 資源を循環させることで持続可能な社会を構築 |
| 廃棄物の削減 | 埋立地の負担軽減と最終処分量の削減 |
携帯電話の処分時の注意点とトラブル回避

携帯電話の処分は個人情報を扱うため、適切な業者や方法を選ばなければ思わぬトラブルに巻き込まれる危険性があります。ここでは安全に携帯電話を処分するための注意点と、悪質業者を見極めるポイント、適正な処分費用の相場について詳しく解説します。
無料回収業者の見極め方
「無料で携帯電話を回収します」とうたう業者の中には、信頼できる業者と悪質な業者が混在しているため、慎重な見極めが必要です。まず確認すべきポイントは、業者が適切な許可を持っているかどうかです。
家庭から出る携帯電話などの不用品を処分できるのは、市町村から「一般廃棄物収集運搬業」の許可を受けた業者に限られています。この許可を持たない業者に依頼すると、回収された携帯電話が不法投棄される可能性があり、最悪の場合は依頼者も責任を問われることがあります。
信頼できる無料回収業者を選ぶ際は、以下の表に示すチェックポイントを確認してください。
| 確認項目 | 安全な業者の特徴 | 注意すべき業者の特徴 |
|---|---|---|
| 許可証の有無 | 一般廃棄物収集運搬業の許可証を保有し、提示できる | 許可証について質問しても明確に答えられない |
| 会社情報 | 固定電話番号、所在地、代表者名が明記されている | 携帯電話番号のみ、住所が不明確、手書きのチラシ |
| 見積もり | 書面で詳細な見積もりを事前に提示する | 口頭のみで曖昧、「後で決める」と明言を避ける |
| 営業方法 | 問い合わせに応じて訪問、公式サイトや実店舗がある | トラックで巡回し突然訪問、飛び込み営業が中心 |
| 回収範囲 | 回収可能な品目が明確に提示されている | 「何でも回収」と曖昧な表現のみ |
特に大音量で「無料回収」を繰り返しながら住宅街を巡回しているトラックには声をかけないことが重要です。このような業者は、トラックに積み込んだ後に「積み込み料金」「運搬費用」などの名目で高額請求をするケースが多く報告されています。
また、キャリアショップ(ドコモ、au、ソフトバンク)や家電量販店などの大手企業が提供する無料回収サービスは、一般的に安全性が高く、その場で粉砕処理を行ってくれる店舗もあるため、個人情報保護の面でも安心です。
悪質業者に注意すべきポイント
携帯電話の処分において、悪質業者によるトラブルは年々巧妙化しており、特に高齢者を狙った被害が増加しています。トラブルを未然に防ぐために、以下のような業者の手口を知っておくことが大切です。
突然の訪問営業に注意
事前に連絡や依頼をしていないにもかかわらず、突然自宅を訪問してくる業者には警戒が必要です。「近所で作業をしているので、ついでに無料で回収します」といった言葉で安心させ、後から高額な費用を請求するケースがあります。見積もりや問い合わせをしていない業者が近づいてきた場合は、家に入れず断ることが最善です。
積み込み後の高額請求
最も多いトラブルの一つが、積み込み後の料金トラブルです。無料と聞いて携帯電話や他の不用品を渡したところ、トラックに積み込んだ後に「回収は無料だが運搬は有料」「処分場への持ち込み費用が必要」などと説明し、法外な金額を請求されるパターンです。荷物を人質に取られた状態になるため、支払わざるを得ない状況に追い込まれます。
貴金属の強引な買取要求
携帯電話の回収を装って訪問し、家に上がり込んだ後に「ついでに貴金属やアクセサリーはありませんか」と買取を強く迫るケースも報告されています。特に女性が電話をかけてきて訪問を承諾させ、実際には男性が来訪して貴金属を持ち去るという手口もあります。売却を依頼していない物品について要求された場合は、きっぱりと断りましょう。
分割支払い中の端末買取トラブル
まだ分割支払いが残っている携帯電話を買取業者に売却した場合、後に支払いが滞ると「赤ロム」と呼ばれる利用制限がかけられることがあります。このような状況になると、購入者から損害賠償を請求されるトラブルに発展する可能性があります。分割支払い中の携帯電話は、必ず残債を完済してから処分することが重要です。
不法投棄のリスク
無許可の業者に携帯電話を引き渡すと、適正に処理されず山林や空き地に不法投棄される可能性があります。不法投棄された場合、依頼者も法的責任を問われる可能性があるため、必ず許可を持つ業者に依頼してください。
処分費用の相場
携帯電話の処分費用は、選択する処分方法によって無料から数千円程度まで幅があります。適正な価格を知ることで、不当な高額請求を避けることができます。
| 処分方法 | 費用相場 | 特徴 |
|---|---|---|
| 携帯電話会社のショップ | 無料 | ドコモ、au、ソフトバンクなど。他社製品も回収可能。目の前で粉砕処理してくれる店舗もある |
| 家電量販店 | 無料 | ヨドバシカメラ、ビックカメラなど。小型家電リサイクル対象品として回収 |
| 自治体の回収ボックス | 無料 | 市役所や公共施設に設置。手続き不要で投入可能 |
| 買取専門店 | 無料(買取額が発生する場合も) | じゃんぱら、ゲオなど。状態により買取価格がつくこともある |
| 不用品回収業者(単品) | 1,000円~3,000円程度 | 他の不用品とまとめて依頼する場合は割安になることも |
| データ消去専門サービス | 1,000円~5,000円程度 | 物理破壊や専門ソフトによる完全消去を希望する場合 |
基本的に、携帯電話単体の処分であれば無料で処分できる方法が複数存在します。キャリアショップや家電量販店、自治体の回収ボックスを利用すれば、費用をかけずに適正に処分することが可能です。
一方、不用品回収業者に依頼する場合、携帯電話1台だけでは割高になる傾向があります。ただし、引っ越しや大掃除で大量の不用品がある場合は、まとめて依頼することで効率的かつコストパフォーマンスよく処分できることがあります。
もし処分費用として5,000円以上の金額を提示された場合は、相場から大きく外れている可能性が高いため、他の業者に見積もりを依頼するか、無料で処分できる方法を検討すべきです。特に「今日中に決めないと料金が上がる」「今だけ特別価格」などと急かす業者は、冷静な判断を妨げる悪質な手法を使っている可能性があるため注意してください。
なお、買取サービスを利用する場合は、逆に収益を得られる可能性があります。特にiPhoneや人気のAndroid端末で状態が良好なものは、数千円から数万円の買取価格がつくこともあります。買取専門店のウェブサイトでは機種ごとの買取価格が公開されているため、処分前に確認しておくとよいでしょう。
最後に、どの方法で処分する場合でも、必ず事前にデータの完全消去とSIMカード・SDカードの取り外しを行うことが重要です。これらの対策を怠ると、処分費用以上の損害を被る可能性があります。
携帯電話の処分まとめ

いかがでしたでしょうか?本記事では。
- ・携帯電話を処分する際の料金相場は?
- ・携帯電話の処分方法は?
- ・携帯電話の売却・買取方法は?
- ・高価買取になる条件とは?
- ・携帯電話を処分する前にやるべきことは?
について、まとめてみました。
| 処分方法 | 料金相場 |
|---|---|
| 自治体の小型家電回収ボックス | 無料 |
| 大手キャリアショップでの下取りサービス | 最大約30,000円で買取 |
| 携帯電話メーカーによる回収 | 無料 |
| 家電量販店での回収サービス | 無料(店舗によっては約500~2,000円) |
| 知り合いへの譲渡 | 無料 |
| リサイクル業者への依頼 | 単品の場合は要相談 トラック積み放題プランであれば約20,000~25,000円 |
| フリマアプリによる売却 | 約15,000~90,000円で売却益 |
| 買取専門店に買取してもらう | 約2,000円前後で買取 |
| リサイクルショップに買取してもらう | 約2,000~40,000円で買取 |
携帯電話の処分には、個人情報保護と環境配慮の両面から正しい手順を踏むことが重要です。
処分前には必ずバックアップを取得し、iPhone は「すべてのコンテンツと設定を消去」、Android は「工場出荷状態にリセット」を実行してデータを完全に消去しましょう。SIMカードとSDカードは必ず取り外すことを忘れないでください。
処分方法としては、ドコモ・au・ソフトバンクなどの携帯電話会社のショップ、ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店、自治体の小型家電回収ボックスが安全で確実です。これらの方法は基本的に無料で利用でき、適切にリサイクルされるため環境にも配慮できます。
より慎重を期したい場合は、物理的な破壊サービスや処分証明書の発行を行っている業者を選ぶと安心です。一方で、街中の無料回収業者の中には個人情報を適切に処理しない悪質な業者も存在するため、信頼できる回収先を選ぶことが重要です。
携帯電話には金・銀・銅などの貴重な資源が含まれており、適切にリサイクルすることで都市鉱山としての価値を社会に還元できます。正しい処分方法を実践することで、個人情報を守りながら環境保護にも貢献することができます。
使わなくなった携帯電話は放置せず、この記事で紹介した手順に従って速やかに処分することをおすすめします。
携帯電話の処分に関するよくある質問
- 古い携帯電話・スマホはどこで処分できますか?
- 家電量販店、キャリアショップ、自治体の小型家電回収ボックスなどで処分できます。主要キャリアでは使用済み端末の無料回収を行っています。
- 壊れたスマホや電源が入らない携帯でも回収してもらえますか?
- 多くの回収窓口では故障・電源OFFの端末も回収対象です。状態による制限はほとんどありません。
- 携帯電話を回収ボックスに入れる前に何をすべきですか?
- 必ず初期化してデータを消去し、SIMカード・SDカードを取り外してください。情報漏洩を防ぐため必須の作業です。
- 携帯電話を燃えるゴミや不燃ゴミに出してもいいですか?
- 出してはいけません。リチウム電池や金属を含むため、小型家電リサイクル法に基づく適切な回収ルートを利用する必要があります。
- 使わなくなったスマホやガラケーは売れますか?
- 状態がよければ買取対象になるケースがあります。年式・破損の有無・起動可否で査定額が変わるため、事前査定をおすすめします。
- 複数台のスマホや携帯をまとめて処分できますか?
- 自治体の小型家電回収や宅配回収サービスを使えば複数台を一括で処分できます。ただし電池や梱包の条件がある場合があります。
- 携帯をショップに持ち込む際の注意点はありますか?
- モバイル・リサイクル・ネットワーク加盟店か確認し、古いガラケーはバッテリーや付属品が必要な場合があります。
- データ消去しないまま処分するとどうなりますか?
- 個人情報が漏洩するリスクがあります。初期化やデータ削除を行わずに処分するのは非常に危険です。
- バッテリーが取り外せないスマホでも回収できますか?
- バッテリー内蔵型でも多くのショップ・回収窓口で回収対象です。ただし自治体により対応が異なるため、事前確認が安全です。
- 古い携帯電話を放置すると危険ですか?
- リチウム電池の劣化による膨張・発火リスクや、個人情報が残ったままになる危険があります。早めの処分が安全です。
不用品回収くまのての料金プランは、業界最安値の料金設定で、不要になった物が多ければ多いほどお得になる定額プランを提供いたしております。さらに、買取できる物があった場合、表示価格から更にお値引になります!





