スプレー缶は通常のゴミ捨てとは異なり、いくつかの注意すべき点が存在します。ここでは、処分する際の注意点や不用品回収業者に処分を依頼するやり方まで解説していきます。安全に処分できるようになりましょう。
スプレー缶の捨て方は?基本となる3つの手順を紹介
スプレー缶は、一般的なゴミの捨て方とは異なる点があります。以下の基本的な手順に沿って処分する必要があります。
- ・中身を処分する
- ・透明な袋へ入れる
- ・自治体が指定する日・場所に捨てる
ガスが充填されているため、一般的なゴミとは異なり危険がともないます。そのため、ルールを守って捨てる必要があるということを覚えておきましょう。
ここからは、3つの手順について紹介します。
中身を処分する
1つ目の手順は、中身を完全に使い切ることです。火気のないところを選びましょう。
どうしても使い切れない場合は、専用のガス抜きキャップを使用してガスを完全に抜きます。ガス抜きキャップはホームセンターやオンラインショップで購入できます。使用時には手袋や保護メガネを着用し、安全対策を万全に行います。
ガス抜きの際、噴射音が大きくなることがありますが、問題ありません。また、万が一ガスが漏れている場合は、すぐに作業を中止し、換気を行いましょう。
この手順を確実に守ることで、火災や爆発のリスクを大幅に減少させることができます。
透明な袋へ入れる
次に透明な袋に入れる必要があります。透明な袋を使用する理由は、回収作業員が中身を確認しやすくするためです。
内容物や状態が見えないと、誤って一般ごみとして処理される可能性があり、火災や爆発のリスクを高めます。
透明な袋に入れる際は、完全に冷えていることを確認してください。また、袋に入れる前に、缶に残ったガスや液体が漏れないようにチェックすることも重要です。
袋に入れた後は、口をしっかりと閉じて、収集日に備えましょう。この手順を守ることで、安全かつ適切に処分できるようになります。
自治体が指定する日・場所に捨てる
スプレー缶を正しく処分するための手順は、自治体が指定する日・場所に捨てることです。各自治体は特定の日にスプレー缶や危険物の回収を行っているため、そのスケジュールを確認することが重要です。
回収日は自治体のホームページや配布されるごみ処理カレンダーで確認できます。指定された場所に持っていく際には、透明な袋に入れしっかりと封をして、他のごみと混ぜないように注意します。
回収場所は通常、指定されたごみステーションや一時的な回収ポイントとなります。万が一、回収日を逃した場合は、次の回収日まで自宅で保管するか、適切な処分施設に持ち込むことを検討してください。
自治体のルールを守ることで、スムーズに処分でき、環境への影響も最小限に抑えることができます。
穴あけの処理は必要?
穴をあければ内部のガスを完全に抜くことができます。しかし、穴をあける際には、火気のない場所で行い、手袋や保護メガネを着用して安全を確保することが重要です。また、適切な道具を使用することも忘れてはいけません。
例えば室内で何本もスプレー缶のガス抜きをすると、ちょっとした火種で爆発して大事件になってしまう可能性もあるので注意が必要です。
一方で、近年では穴をあけないことを推奨する自治体も増えています。これは、作業自体が危険を伴うためです。特に残留ガスがある場合、爆発や火災のリスクが高まります。
最終的には、住んでいる地域の自治体の指示に従うことが最も重要です。
自治体のホームページやごみ処理ガイドラインを確認しましょう。
スプレー缶の中身を空にする方法
ここでは、以下の3つを挙げます。
- ・空気中に噴射する方法
- ・新聞紙に染み込ませる方法
- ・空になっているかチェックする方法
それぞれ確認していきましょう。
空気中に噴射する方法
例えば、殺虫剤のスプレー缶など、空気中に噴射しても問題ないものに関しては、屋外でボタンを押し続け、空気中に噴射させます。
ただ、中身が大量に残っている場合については、環境面や健康面で影響が出てしまうことがあるため、何回かにわけて噴射するようにしてください。
新聞紙に染み込ませる方法
例えば、塗料として使われるカラースプレーや整髪用のムースなど、飛び散ってしまうと困るものについては、新聞紙などに吹きつけ、染み込ませてから中身を出し切ります。
その際、新聞紙をビニール袋に入れて、中身が飛び散らないように注意しながら噴出しましょう。
中身を出し切った後は、新聞紙を燃えるゴミに捨てるだけで大丈夫です。
空になっているかチェックする方法
中身が空になったかどうか確認するには、缶を上下に振ってみることでわかります。
振った時に、「シャカシャカ」と音が鳴らなければ、空になっていることが確認できます。
その後は、自治体のルールに従って、処分しましょう。
スプレー缶の捨て方で注意すべき点とは?
捨てる際には、いくつかの注意点があります。
ここでは、押さえておくべき注意点について解説します。
正しく分別して捨てる
繰り返しになりますが、スプレー缶を捨てる際には、まず中身を完全に使い切り、ガスを抜くことが重要です。その後、各自治体の指示に従い、適切な分別を行います。
一般的には、金属資源ごみや有害ごみに分類されることが多いです。
他のごみと混ぜて捨てると、火災や爆発の原因となる可能性があるため、必ず指定された方法で処分してください。
また、分別方法は地域によって異なるため、事前に確認することが大切です。
各地域の処分ルールを理解しておく
処分のルールは地域によって異なります。正しい処分方法を知るためには、自治体のごみ処理ガイドラインや公式ウェブサイトを確認することが重要です。
多くの自治体では、スプレー缶を資源ごみや有害ごみとして分類し、特定の日に収集しています。
また、一部の地域では専用の回収ボックスが設置されている場合もあります。適切な処分を行うことで、安全性を確保し、環境保護にも貢献できます。
スプレー缶の捨て方には無料と有料の2通りある
捨て方には大きく分けて2通りあることを覚えておきましょう。
ここでは、自治体に無料で回収してもらう方法と、有料で業者に回収してもらう方法についてそれぞれ解説していきます。
自治体で無料回収してもらう
自治体に無料で回収してもらう場合は、基本的に回収費用がかかることはありません。これは、一般的なゴミ出しと同じように、捨てることが可能です。
ただ、スプレー缶のゴミの捨て方は自治体によって細かいルールが設定されていることがあります。そのルールが守られていないと回収してもらえないケースもあります。
指定された方法を守り、中身を処分した後で、ゴミ出しが可能な指定日と決められた場所を守りましょう。
有料で業者に回収してもらう
自治体とは別に、民間の不用品回収業者に回収してもらう方法もあります。
不用品回収業者は、大型家具や家電などを回収してもらうイメージが強いかもしれませんが、スプレー缶も回収してもらえる業者も存在します。
ただ、スプレー缶は爆発する恐れのある危険物であるため、すべての回収業者が回収してくれるとは限らないので、事前に対応してもらえるか相談しましょう。
不用品回収業者を利用するのには、費用がかかります。
家の不用品を一挙に片付けたいという場合、スプレー缶が家に大量に残っている場合は、一つ一つ仕分けていると手間がかかり面倒です。このような場合に、不用品回収業者に回収してもらえると非常に便利だといえます。
不用品回収業者は各地で多く存在しますが、なかには違法な営業をしている業者もあるため注意が必要です。許可証を取得しているかどうかなど、利用して問題ない回収業者かあらかじめ確認しておきましょう。
不用品回収業者へ依頼するメリット
不用品回収業者を利用することには、さまざまなメリットが存在します。ここでは、不用品回収業者を利用するメリットについて、紹介していきます。
穴をあけなくてよい
不用品回収業者に処分を依頼できれば、作業の手間を省けます。自分で穴をあける作業は、ガス漏れや爆発の危険が伴うため、専門業者に任せることで安全性が確保されます。
自身での作業に不安がある場合や、多量のスプレー缶を一度に処分したい場合には、業者の利用が非常に便利です。
中身を空っぽにしなくてよい
不用品回収業者に処分を依頼すると、中身を完全に使い切る必要がありません。使い切れなかったスプレー缶や使用期限が過ぎたスプレー缶でも簡単に処分が可能です。
自身で中身を使い切る手間を省けるため、時間と労力の節約にもなります。また、業者に任せることで安心して処分を行えます。
他の不用品があればあわせて回収してもらえる
不用品回収業者に依頼することで、その他の不用品もまとめて回収してもらえる利点があります。家具や家電、小型の電子機器など、様々な不用品を一度に処分できるため、手間がかかりません。
特に引っ越しや大掃除の際には、複数の不用品を効率的に処分することが可能です。
また、業者は適切な処分方法を知っているため、環境への影響も考慮した処理が行われます。そのため、自分で処分する手間と時間を大幅に削減できます。
まとめ
スプレー缶は一般的なゴミの出し方とは異なり、適切に処理しないと爆発してしまう恐れがあるため、取り扱いには注意が必要です。
危険なものを取り扱っているという意識を持ち、正しい処分方法を理解した上で捨てましょう。
スプレー缶は自治体で回収してもらうのが一般的ですが、有料で不用品回収業者に依頼することも可能です。その場合、中身を出し切ったり、穴を開けたりする必要もありません。
もし、家に大型の家具や家電など処分するものがあり、処分すべきスプレー缶が多くある場合は、不用品回収業者に相談してみましょう。
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